サッカー東京オリンピック日本代表に失望するのはまだ早い

国内スポーツ

12日、サッカー男子の東京オリンピック世代の日本代表は、タイで開かれている23歳以下のアジア選手権の1次リーグの第2戦でシリアに1対2で敗れ、同大会史上初めて決勝トーナメント進出を逃す屈辱を味わうこととなりました。

この結果をうけ、SNS上では「もう駄目だ」「金メダルなんて絶対無理だ」など失望の声が溢れました。

自国開催のオリンピックでなければ本大会に出場できなかったという結果を見れば、厳しい現実があることは周知の事実であるが、本当に失望するような内容であったのか考察してみました。

サッカー東京オリンピック

大会日程

予選  :2020年7月23日(木)~7月29日(水)  札幌ドーム  他

準々決勝:2020年8月1日(土) 宮城スタジアム   茨城カシマスタジアム   埼玉スタジアム2002

               横浜国際総合競技場

準決勝 :2020年8月4日(火) 茨城カシマスタジアム   埼玉スタジアム2002

決勝  :2020年8月8日(土) 横浜国際総合競技場

出場選手条件

23歳以下(U-23)の選手を対象とする五輪に出場するためのチーム(最大3名のオーバーエイジ枠をのぞく)。2020年の東京五輪開催年にU-23となるため、前年の19年はU-22、18年はU-21、17年はU-20と呼称が変わる。

登録メンバーは18名でその内OA(オーバーエイジ)は最大で3名まで。

過去のオリンピック日本代表成績

開催年ラウンド試合数得点失点
 1992アジア予選敗退
 1996グループリーグ敗退320144
 2000ベスト8421165
 2004グループリーグ敗退310267
 2008グループリーグ敗退300314
 20124位631265
 2016グループリーグ敗退311177

過去最高順位は2012年の4位でメンバーは以下の通り

No.Pos. 選手名生年月日(年齢)    在籍クラブ
1GK  権田修一1989年3月3日(23歳)  FC東京
2DF  徳永悠平*1983年9月25日(28歳) FC東京
3MF  扇原貴宏1991年10月5日(20歳) セレッソ大阪
4DF  酒井宏樹1990年4月12日(22歳) ハノーファー96
5DF  吉田麻也1988年8月24日(23歳) VVVフェンロー
6MF  村松大輔1989年12月16日(22歳) 清水エスパルス
7FW  大津祐樹1990年3月24日(22歳) ボルシアMG
8DF  山村和也1989年12月2日(22歳) 鹿島アントラーズ
9FW  杉本健勇1992年11月18日(19歳) 東京ヴェルディ
10MF  東慶悟1990年7月20日(22歳) 大宮アルディージャ
11FW 永井謙佑1989年3月5日(23歳) 名古屋グランパス
12DF 酒井高徳1991年3月14日(21歳) VfBシュトゥットガルト
13DF 鈴木大輔1990年1月29日(22歳) アルビレックス新潟
14MF 宇佐美貴史1992年5月6日(20歳) ホッフェンハイム
15FW 齋藤学1990年4月4日(22歳) 横浜F・マリノス
16MF 山口螢1990年10月6日(21歳) セレッソ大阪
17MF 清武弘嗣1989年11月12日(22歳) 1.FCニュルンベルク
18GK 安藤駿介1990年8月10日(21歳) 川崎フロンターレ
*はオーバーエイジ。

直近のUー23日本代表の成績

キリンチャレンジカップ

2019/12/28  〇9-0 U-22ジャマイカ代表

(メンバー)

GK
山口 瑠伊 ヤマグチ ルイ(エストレマドゥーラUD/スペイン)
谷 晃生 タニ コウセイ(ガンバ大阪)
小久保 玲央ブライアン コクボ レオブライアン(SLベンフィカ/ポルトガル)

DF
中山 雄太 ナカヤマ ユウタ(PECズヴォレ/オランダ)
岩田 智輝 イワタ トモキ(大分トリニータ)
大南 拓磨 オオミナミ タクマ(ジュビロ磐田)
岡崎 慎 オカザキ マコト(FC東京)
瀬古 歩夢 セコ アユム(セレッソ大阪)

MF
長沼 洋一 ナガヌマ ヨウイチ(愛媛FC)
三笘 薫 ミトマ カオル(筑波大)
旗手 怜央 ハタテ レオ(順天堂大)
高 宇洋 コウ タカヒロ(レノファ山口FC)
岩崎 悠人 イワサキ ユウト(北海道コンサドーレ札幌)
松本 泰志 マツモト タイシ(サンフレッチェ広島)
菅 大輝 スガ ダイキ(北海道コンサドーレ札幌)
安部 裕葵 アベ ヒロキ(FCバルセロナ/スペイン)
東 俊希 ヒガシ シュンキ(サンフレッチェ広島)

FW
前田 大然 マエダ ダイゼン(CSマリティモ/ポルトガル)
一美 和成 イチミ カズナリ(京都サンガF.C.)

2019/11/17  0-2  U-22コロンビア代表

(メンバー)

GK
1 大迫 敬介 オオサコ ケイスケ(サンフレッチェ広島)
12 谷 晃生 タニ コウセイ(ガンバ大阪)

DF
4 板倉 滉 イタクラ コウ(FCフローニンゲン/オランダ)
渡辺 剛 ワタナベ ツヨシ(FC東京)
16 岩田 智輝 イワタ トモキ(大分トリニータ)
町田 浩樹 マチダ コウキ(鹿島アントラーズ)
2 立田 悠悟 タツタ ユウゴ(清水エスパルス)
14 原 輝綺 ハラ テルキ(サガン鳥栖)

MF
3 中山 雄太 ナカヤマ ユウタ(PECズヴォレ/オランダ)
10 三好 康児 ミヨシ コウジ(ロイヤル・アントワープFC/ベルギー)
8 田中 駿汰 タナカ シュンタ(大阪体育大)
遠藤 渓太 エンドウ ケイタ(横浜F・マリノス)
7 堂安 律 ドウアン リツ(PSVアイントホーフェン/オランダ)
11 食野 亮太郎 メシノ リョウタロウ(ハート・オブ・ミドロシアンFC/スコットランド)
5 菅 大輝 スガ ダイキ(北海道コンサドーレ札幌)
田中 碧 タナカ アオ(川崎フロンターレ)
21 橋岡 大樹 ハシオカ ダイキ(浦和レッズ)
22 菅原 由勢 スガワラ ユキナリ(AZアルクマール/オランダ)
17 久保 建英 クボ タケフサ(RCDマジョルカ/スペイン)

FW
9 小川 航基 オガワ コウキ(水戸ホーリーホック)
13 前田 大然 マエダ ダイゼン(CSマリティモ/ポルトガル)
18 上田 綺世 ウエダ アヤセ(鹿島アントラーズ)

国際親善試合~ブラジル遠征~

2019/10/14   ○3-2  U-22ブラジル代表

(メンバー)

GK
1 大迫 敬介 オオサコ ケイスケ(サンフレッチェ広島)
12 谷 晃生 タニ コウセイ(ガンバ大阪)

DF
15 渡辺 剛 ワタナベ ツヨシ(FC東京)
4 町田 浩樹 マチダ コウキ(鹿島アントラーズ)
2 立田 悠悟 タツタ ユウゴ(清水エスパルス)
7 原 輝綺 ハラ テルキ(サガン鳥栖)
19 古賀 太陽 コガ タイヨウ(柏レイソル)
17 瀬古 歩夢 セコ アユム(セレッソ大阪)

MF
3 中山 雄太 ナカヤマ ユウタ(PECズヴォレ/オランダ)
10 三好 康児 ミヨシ コウジ(ロイヤル・アントワープFC/ベルギー)
16 森島 司 モリシマ ツカサ(サンフレッチェ広島)
14 三笘 薫 ミトマ カオル(筑波大)
13 田中 駿汰 タナカ シュンタ(大阪体育大)
11 遠藤 渓太 エンドウ ケイタ(横浜F・マリノス)
20 食野 亮太郎 メシノ リョウタロウ(ハート・オブ・ミドロシアンFC/スコットランド)
5 杉岡 大暉 スギオカ ダイキ(湘南ベルマーレ)
8 田中 碧 タナカ アオ(川崎フロンターレ)
6 渡辺 皓太 ワタナベ コウタ(横浜F・マリノス)
21 橋岡 大樹 ハシオカ ダイキ(浦和レッズ)
22 菅原 由勢 スガワラ ユキナリ(AZアルクマール/オランダ)

FW
9 小川 航基 オガワ コウキ(水戸ホーリーホック)
18 旗手 怜央 ハタテ レオ(順天堂大)

国際親善試合~北中米遠征~

2019/09/09   ●0-2   U-22アメリカ代表

2019/09/06   △0-0   U-22メキシコ代表

GK
1 小島 亨介 コジマ リョウスケ(大分トリニータ)
12 大迫 敬介 オオサコ ケイスケ(サンフレッチェ広島)

DF
3 岩田 智輝 イワタ トモキ(大分トリニータ)
17 町田 浩樹 マチダ コウキ(鹿島アントラーズ)
13 大南 拓磨 オオミナミ タクマ(ジュビロ磐田)
2 立田 悠悟 タツタ ユウゴ(清水エスパルス)
15 岡崎 慎 オカザキ マコト(FC東京)
22 瀬古 歩夢 セコ アユム(セレッソ大阪)

MF
14 長沼 洋一 ナガヌマ ヨウイチ(愛媛FC)
19 遠藤 渓太 エンドウ ケイタ(横浜F・マリノス)
20 高 宇洋 コウ タカヒロ(レノファ山口FC)
7 松本 泰志 マツモト タイシ(サンフレッチェ広島)
5 杉岡 大暉 スギオカ ダイキ(湘南ベルマーレ)
8 田中 碧 タナカ アオ(川崎フロンターレ)
4 菅 大輝 スガ ダイキ(北海道コンサドーレ札幌)
6 渡辺 皓太 ワタナベ コウタ(横浜F・マリノス)
16 齊藤 未月 サイトウ ミツキ(湘南ベルマーレ)
10 安部 裕葵 アベ ヒロキ(FCバルセロナ/スペイン)
21 橋岡 大樹 ハシオカ ダイキ(浦和レッズ)

FW
18 小川 航基 オガワ コウキ(水戸ホーリーホック)
9 前田 大然 マエダ ダイゼン(CSマリティモ/ポルトガル)
11 上田 綺世 ウエダ アヤセ(鹿島アントラーズ)

第47回トゥーロン国際大会

(結果) 準優勝

2019/06/15 (決勝)  ●1-1 (PK4-5)  U-22ブラジル代表

2019/06/12 (準決勝)  ○2-2 (PK5-4)  U-22メキシコ代表

2019/06/07 (グループステージ)  ●0-1   U-19ポルトガル代表

2019/06/04 (グループステージ)   ○6-1   U-22チリ代表

2019/06/01 (グループステージ) ○2-1   U-20イングランド代表

(メンバー)

■GK
オビ パウエルオビンナ(流通経済大)
波多野 豪(FC東京
山口 瑠伊(エストレマドゥーラUD/スペイン)

■DF
田中 駿汰(大阪体育大)
椎橋 慧也(ベガルタ仙台
大南 拓磨(ジュビロ磐田
岡崎 慎(FC東京
古賀 太陽(柏レイソル

■MF
相馬 勇紀(名古屋グランパス
長沼 洋一(愛媛FC
神谷 優太(愛媛FC
三笘 薫(筑波大)
伊藤 達哉(ハンブルガーSV/ドイツ)
舩木 翔(セレッソ大阪
高 宇洋(ガンバ大阪
岩崎 悠人(北海道コンサドーレ札幌
田中 碧(川崎フロンターレ
川井 歩(レノファ山口FC
松岡 大起(サガン鳥栖

■FW
小川 航基(ジュビロ磐田
旗手 怜央(順天堂大)
小松 蓮(ツエーゲン金沢

オリンピックでメダル獲得は難しいのか

結論としては、「困難ではあるが不可能ではない」と考えます。

事実として、トゥーロン国際大会や親善試合などで強豪国と対戦し勝利を収めていることを考えれば、本世代における実力としては十分であると考えます。

本大会となれば、欧州組の堂安律、久保建英、安部裕葵などが招集されれば攻撃時における前への推進力が飛躍的に向上することであろう。また、OA枠で名前の挙がっている大迫勇也が前線で起点となれば攻撃に厚みを増すことができる。連携については個人の適応能力が高くまたA代表などで合わせる機会があるため問題ないありません。

また、今回最大の課題として浮き彫りとなった守備については、対人に強い冨安健洋や板倉滉といったA代表組が入れば 安定感が増します。

以上を踏まえると、メンバーが揃った状態であれば十分な実力者が揃っており、オリンピック本番ではメダル獲得の期待できると考えます。

目先の結果が出ず、メンバー選考等に疑心暗鬼になっている部分もありますが必ずしも失望する状態ではなくむしろ今後どのように変化していくのか楽しみです!

今後も動向を注視したと思います。

オリンピックメンバー予想

FW:大迫勇也(OA)、前田大然、小川航基

WF:柴崎岳(OA)、杉岡大暉、中山雄太、堂安律、久保建英、安部裕葵、田中 碧、 菅原由勢

DF: 吉田麻也(OA)、 冨安健洋、 板倉滉、立田悠悟、 岩田智輝

GK: 大迫敬介、 小島亨介

・FWはA代表の絶対的エース大迫第一候補となります。次に圧倒的なスピードを持つ前田はジョーカー的な役割を担うこととなるでしょう。

・MFは 堂安律、久保建英、安部裕葵 などは実績・実力ともに十分でしょう。OA枠として前回ワールドカップで日本代表をベスト16へ導く原動力となった柴崎岳を選出しました。柴崎の広い視野と落ち着いたボール運びでチームのバランスを整える働きをしてくれると考えます。

・DFは 冨安健洋、 板倉滉 はほぼ当確ラインでしょう。OA枠として選出した吉田麻也はやはり経験豊かなベテランとしてチームを落ち着かせる役割を果たしてくれると考えます。

・GKは第一候補は先日の試合でもビッグセーブを連発した大迫敬介です。

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